Wonderful DaysⅠ



「何で、お前を置いて行かなきゃいけねぇんだよ」


足を止める事無く、顔を顰める魁さんに


「私がいたら、足手まといになっちゃいます」


考えなくてもわかる事を言ったのに


「お前を置いて行ったら、意味がねぇんだよ」


私の意見は、即座に棄却されてしまう。

でも、女の私の足じゃ直ぐに追いつかれちゃうよ……


「でも……「行くぞ」」


もう一度、声を掛けたところで、魁さんは改札を抜けて直ぐ横にある階段に向かう。

階段に足を掛けたその瞬間、腰に添えた手に力を込めて一気に駆け出した。


───ひぃっ! コケるっ!!!


そう思った時には、私の足は階段からふわりと浮いていて。


───あれ?


足をバタつかせても、階段に触れる事は無く……

私は、荷物のように抱きかかえられていた。