「ハハハ……怖い物知らずだねぇ、魁君は。俺には真似出来ないな」
その場面を想像したら、苦笑いしかできないよ。
「最初は、ただの冗談かと思ったけど。
数日後には、マーク兄さんにファーストコンタクトを取ってきたのには、流石に驚いたよ」
「それはこっちも一緒。
親父も知らない間に、ウィンザー家の当主と連絡取ってるわ、魁君のエンゲージリングは既に渡しちゃってるしで大慌て」
魁君の行動の早さには驚くばかりだった。
「くくっ……だろうな」
アル君は笑いを堪えながら同意すると、紅茶を一口飲み込んだ。
笑っている顔は穏やかで、どうやらアル君の不機嫌は治ったらしい。
それにしても……
「アル君、質問してもいいかなぁ?」
「何だ?」
俺も紅茶に砂糖を入れて一口喉に流し込んでから口を開いた。


