Wonderful DaysⅠ




「弟って、マリアと同い年だろ? お前、三つも下の弟に呼び捨てにされてるのかよ」


「ん~、小さい頃はちゃんと「お兄ちゃん」って呼んでくれてたんだけどね。
悪戯したり、からかい過ぎたら捻くれちゃってさぁ。未だに反抗期なんだよねぇ」


昔は、本当に素直で可愛くて。

可愛がり過ぎたのがいけなかったのかなぁ……


「捻くれるほどの悪戯って…何したんだよ、お前。」


その問いに「アハハ」と笑って誤魔化していたら


「お待たせ致しました」


ウェイトレスが紅茶を運んで来た。

丸いガラス製のテーブルに、カチャリと小さな音をさせて紅茶を置き終えると「ごゆっくりどうぞ」と営業スマイルを向けてくるから、俺達も二人して笑みを浮かべればポッと頬を赤く染めて去って行った。


───可愛いねぇ~


女の子の後姿を目で追っていれば


「それにしても……お前の弟、相変わらずいい度胸してるよな」


「へ?」


ティーカップを持ったアル君が、魁君の事を口にした。