「お~、アル君! どうしたの? 随分と、ご機嫌斜めじゃない?」
理由は、わかっているけどね。
俺の言葉に、頬をピクピクさせているアル君は
「理由は、お前が一番わかってるだろう?」
後ろにSPを2人従えて、今にも拳銃が出てきそうな雰囲気だ。
「ごめんね~、アル君。どうしても、あのマリアちゃんに会わせてあげたかったんだよ」
「俺だって、久しぶりにあの姿のマリアと食事がしたかったよ」
本気で悔しがっているアル君は、俺に負けず劣らずシスコンらしい。
それにしても……
魁君がホテルを後にして、雰囲気が良くなったと思ったのも束の間。
今度は、機嫌の悪いアル君に厳ついSPが二人……
ラウンジは再び張り詰めた空気が漂ったが、流石アル君。
「取り敢えず、座るぞ」
そう言って、さっきまで魁君が座っていたソファーに腰を下ろした。


