Wonderful DaysⅠ



「えっ!?」


今、俺の事「兄貴」って言ったよね!?

聞こえた言葉が信じられなくて、魁君の後姿を呆然と見ていた。


「マジか……」


マリアちゃん効果、凄過ぎる……

階段を昇り終えた魁君は、マリアちゃんの髪に触れて見た事も無いような笑顔を見せていた。


「あ~んな、幸せそうな顔しちゃって」


後は、アル君が到着する前に行ってくれればいいんだけど……

なんて思っていたら、魁君がマリアちゃんの手を引いて正面玄関から姿を消したからホッと一安心。

ラウンジでは、超~機嫌の悪かった魁君が居なくなった事で雰囲気が柔らかくなったような気がする。

マリアちゃんの横に居た3人組なんて、間近であんなシーンを見ちゃったもんだから赤面してるし。


これで俺のサプライズは大成功したから、後は……


「───…おい」


後ろから聞こえた、これまた低~い声に振り向けば、蟀谷(こめかみ)に青筋を浮き上がらせたアル君が仁王立ちしていた。