まぁ、酔っちゃったにしても……
「取り敢えず、マリアちゃんを探しに行った方がいいんじゃない?
あの子一人にしたら、間違いなくナンパされて連れて行かれちゃうよ?」
助言してあげたのに
「誰のせいで、こんな事になってると思ってんだよ」
本気で凄んでくる魁君は、ヤクザに見える。
「一応、俺のせいになるのかなぁ? 俺も一緒に探すからさ」
「当たり前だ。」
魁君、怖い!!
俺、お兄様だよ?
背筋が凍るような睨みをくれる弟を宥めようとした時、不意に視線を上げた魁君が一点を見つめて固まった。
さっきまでの殺気が嘘のように消えて、信じられないものを見るように目を見開いている。
───何だ?
「───…マリア……」
「え? マリアちゃん?」
俺もつられるように、魁君の視線を追って行けば……
行方不明になっていた筈のお姫様も、階段の上から魁君を見て固まっていた。


