「マリアを、此処まで連れて来たのは慧だろ」
確かに、そうなんだけどね?
「そうなんだけど、地下の駐車場で逸れちゃったんだよ~」
それを聞いた魁君の表情が、益々険しくなってくる。
「マリアを、何処かに隠したんじゃないのか?」
「何の為に、そんな事しなきゃいけないのさ?」
「───チッ……」
俺の言葉を聞いた魁君は舌打ちをすると、掴んでいた胸倉をやっと離してくれた。
「あいつ、方向音痴なんだよ……極度の」
「はぁ!?」
マリアちゃんが極度の方向音痴だって?
そんな事、アル君から聞いてない。
だったら、一刻も早く探さなきゃ……
あの姿で外に出たらヤバイだろ。


