Wonderful DaysⅠ




破壊力抜群のその笑顔だけでも思考が停止してしまいそうだというのに、魁さんがとった次の行動で完全に固まってしまった私。


「髪……戻ったんだな」


そう言って私の肩に掛かっていた髪の毛を、男の人にしては細くて長い指で絡めると、感触を確かめるように優しく梳いていく。


「……綺麗だな」


指の間をサラサラと流れ落ちていくハニーブラウンを愛おしそうに見つめていた魁さんは、優しい優しい笑顔を見せた。


───ダメだ……


今までの魁さんのイメージとは掛け離れ過ぎていて、思考回路がショートした私は目の前に居る魁さんをただ見つめている事しか出来なかった。


そんな私を覗き込んだ魁さんは


「───行くぞ」


右手を握って、ホテルの正面玄関へ向かって歩き出した。


「え?」


戸惑いの声を上げたけど、それを気にする事無く進んで行く魁さんは無言でホテルの正面玄関を潜ってしまう。


私、これからアル兄さんと此処で待ち合わせをしているんですけど……