「マリアちゃん、私ね……」


───バンッ!!


暁さんが話を続けようとした時、後ろの扉が凄い音を立てて開いた。


「やっと、見つけたわ」


その声に振り向けば、恐ろしい形相の綾ちゃんが、息を切らして仁王立ちしていた。


「誰?」


「綾ちゃん!」


綾ちゃんの事を知らないのか、訝しげな顔をする暁さんの声と、私の声が重なる。


「こんな所までマリアを連れて来て、一体、何の話?
もう昼休み終わるわよ」


ちょっとイラついた綾ちゃんの言葉は、トゲトゲしていて怖い。