───ドクンッ……


あれ?

今、魁さんの笑顔が、ゆう君の笑顔に重なった……?

そう思った次の瞬間には


───ドドドドドド……


心臓が有り得ないくらいの速さで動き出す。

何だこれ……


───鼓動が早過ぎて息苦しい……


私の心臓、どうしちゃったの!?


きっと、私の心臓は今まで生きてきた中で、一番仕事をしていると思う。

運動したって、こんなにならないのに。


まさか……私、何かの病気とか!?


初めての感覚に戸惑いを隠せないけど、魁さんは優しい眼差しを向けたまま、視線を逸らさない。


「お前、顔真っ赤。」


顔が熱いから、そうだろうとは思っていたけど……
改めて魁さんに指摘されると恥ずかしくて更に顔が熱くなった。