Wonderful DaysⅠ



なんとなく、少しだけ心が軽くなった気がした。

足取り軽く歩いていれば


「マリアちゃん、何食べたい?」


不意に、前を歩いていた葵さんが振り向いた。

何を食べたいかと聞かれても、皆さんの好き嫌いがわからないから


「私は何でも食べれるので、お任せします」


お任せすることにした。

だって、選んだ所が気に入らなかったら絶対に文句言われそうだし……

蓮さんに!


「そっか。わかった」


爽やかな笑みを浮かべて「何処がいいかなぁ~?」なんて考えている葵さんは今日も眩い。

そんな眩い方達を眺めながら歩いていれば、あっと言う間に正面玄関で。

建物の外に踏み出すと、今日も冷たい風が頬を撫でていく。


───さ、さむっ!!


中との温度差に、体がブルッと震える。


「寒いか?」


短く聞こえた声に視線を上げると、魁さんのダークブラウンの双眸が私を映し出していた。