なんとなく、少しだけ心が軽くなった気がした。
足取り軽く歩いていれば
「マリアちゃん、何食べたい?」
不意に、前を歩いていた葵さんが振り向いた。
何を食べたいかと聞かれても、皆さんの好き嫌いがわからないから
「私は何でも食べれるので、お任せします」
お任せすることにした。
だって、選んだ所が気に入らなかったら絶対に文句言われそうだし……
蓮さんに!
「そっか。わかった」
爽やかな笑みを浮かべて「何処がいいかなぁ~?」なんて考えている葵さんは今日も眩い。
そんな眩い方達を眺めながら歩いていれば、あっと言う間に正面玄関で。
建物の外に踏み出すと、今日も冷たい風が頬を撫でていく。
───さ、さむっ!!
中との温度差に、体がブルッと震える。
「寒いか?」
短く聞こえた声に視線を上げると、魁さんのダークブラウンの双眸が私を映し出していた。


