「予定より、かなり早まったけどな」
「俺も葵も神威の奴等も…高校卒業して引退するまでやってほしかったってのが本心だが、魁の将来をぶち壊す気なんて更々ねぇよ」
苦笑いの魁に、真っ直ぐに視線を向ける蓮。
その時、入り口の重厚な扉がギッと音を立てて、ゆっくりと動いた。
「此処に居たのか」
穏やかな笑みを浮かべて立っていたのは葵だった。
扉を閉め、二人に近付くと笑みを消し鋭い視線を蓮に向ける。
「蓮。マリアちゃんをあんな所に放置するなよ。可哀想だろ?」
「……あ」
葵に指摘され、蓮の口から零れた声は放置していた事すら忘れていたようで、その反応を見た葵は盛大な溜め息を吐いた。
「お前、本当に忘れてたのかよ……」
呆れる葵に「悪ぃ」と苦笑いの蓮。
「───マリアは?」
「総長室」
魁に答えた葵の言葉に目を丸くする二人。


