Wonderful DaysⅠ



なのに……


「ん? キャンセル料なんて発生しないよ?」


「え?」


「電話したホテルは、魁の持ち物だからね」


「はい?」


葵さんの言葉にぶっ飛んだ。


───今、魁さんの持ち物って言った?


魁さんって、まだ高校生だよね!?

ホテルのオーナーって……

もしかして魁さんって、とんでもないお金持ちなの?


「変な考え起こすなよ? クソ女」


今迄、ダンマリを決め込んでいた蓮さんが口を開く。


「変な考えって何ですか?」


蓮さんが言った意味が全く理解出来なくて首を傾げると、何故か睨まれて舌打ちされる。


───何なんだ、本当に。