Wonderful DaysⅠ



大きな誤解をしている蓮さんに、思いっ切り否定した……のに


「早くしろ。魁が待ってる」


イラついているのか、舌打ちをすると足早に歩き出してしまう。

此処で逸れたら大変だから、私も慌てて蓮さんの後を追った。

さっきの部屋に戻れば、魁さんも葵さんも険しい顔をしてソファーに座っていた。

苛立ちを隠さない蓮さんも、冷蔵庫から缶コーヒーを取り出すと乱暴にドアを閉めて、三人掛けのソファーにどかりと凭れる。


───何かあったのかな……


部屋の入り口で立っていれば、ノックをされてガチャリと開いたドア。
入って来たのは、トイレから姿を消していた田中さんだった。


「失礼します!やっぱり『BLACK SNAKE』が動いてるみたいっす!」


慌てた様子の田中さんは、外に居たのか鼻が赤くなっているのに額からは汗が流れていた。

その言葉を聞いた魁さんは眉間に深い皺を刻み、葵さんは更に顔を険しくして、蓮さんは盛大な舌打ちをした後に缶のプルを引くと、一気にコーヒーを飲み干した。


───『BLACK SNAKE』?