Wonderful DaysⅠ



絡まった髪の毛を解きながら、魁さん達の後についてビルに向かって歩く私。


───髪の毛、解けないじゃん!


髪がうまく解けない事に少しイライラしていれば、後ろから刺すような視線を感じて振り向くと……

ジッと私を凝視している田中さんがいた。


「な、何でしょうか?」


思わず、声に出して聞いていた。

田中さんは「何でもないっす」と一言言うと、視線を逸らす。


───何だろう? 気になるじゃないか……


ビルの中に足を踏み入れれば、かなり綺麗な内装にビックリする。
外見は、ちょっとレトロな雰囲気だったのに……

広いロビーから奥に進んで行くと左右に分かれる道。
それを左側に曲がって行く魁さん達。

キョロキョロと見回しながら着いて行ってるんだけど……

うちの学校と大差ない複雑な造りを見て


「…………」


───逸れたら迷子だな……


転校したばかりの頃の苦い記憶が蘇る。