絡まった髪の毛を解きながら、魁さん達の後についてビルに向かって歩く私。
───髪の毛、解けないじゃん!
髪がうまく解けない事に少しイライラしていれば、後ろから刺すような視線を感じて振り向くと……
ジッと私を凝視している田中さんがいた。
「な、何でしょうか?」
思わず、声に出して聞いていた。
田中さんは「何でもないっす」と一言言うと、視線を逸らす。
───何だろう? 気になるじゃないか……
ビルの中に足を踏み入れれば、かなり綺麗な内装にビックリする。
外見は、ちょっとレトロな雰囲気だったのに……
広いロビーから奥に進んで行くと左右に分かれる道。
それを左側に曲がって行く魁さん達。
キョロキョロと見回しながら着いて行ってるんだけど……
うちの学校と大差ない複雑な造りを見て
「…………」
───逸れたら迷子だな……
転校したばかりの頃の苦い記憶が蘇る。


