どこまで迷惑掛ければ気が済むの、私っ!!
自分の体から血の気が引いていくのがわかる。
───明日、家に戻ったら絶対お金返さなきゃっ!!
着替えを終えた私は、制服を紙袋に入れると急いで魁さんの待つ席へと向かった。
───あれ?
トイレから出て席に向かえば、魁さんの向かいの席には誰かが座っていた。
後姿だし、まだ席まで距離があるから誰なのかはわからないけど、男の人だ。
話をしているなら、邪魔しちゃ悪いよね?
ぴたりと止まってしまった足を一歩後退させれば、背中に受けた衝撃に振り返る。
「うおっ!」
「ごっ、ごめんなさいっ!!」
誰かにぶつかってしまったようで、咄嗟に謝ったんだけど……
「危ねぇな……って、てめぇかよ!」
───ん? てめぇ?
お辞儀をして床の絨毯に向けていた視線を声の主に合わせれば……
「…あ……」
本日、二度目の突き刺さりそうな視線を向けていた赤髪男だった。


