Wonderful DaysⅠ



───あの男……なんつー力で握り締めてたのよ!


この場にはいない相手に腹を立てていれば


「───酷ぇな…」


ぽつりと呟かれた言葉。
でも内出血している箇所は、見た目ほど痛くは無いから


「これくらい、大丈夫です!」


本心で言ったのに、どうも信用されていないらしい……
表情を変えないまま手を離してくれない。


「それよりも、魁さんは何で此処に?」


「…………」


何か答えてくれるだろうと思っていたのに、無言で差し出されたのは紙袋が一つ。


───ん? 紙袋……?


これを私にどうしろと?
どうしていいのかわからず、首を傾げれば


「これに着替えろ」


紙袋の向こうから掛かるお声。
どうやら、中身は洋服らしい……


「着替えですか?」


「その制服は目立つ」


今、私が身に纏っている制服を気にして態々、洋服を用意してくれたらしい魁さんからそれを受け取った。