それが聞こえたのか、先を歩いていた魁さんが振り向くと
「───その手を離せ」
私の手首を掴んでいる男を睨みつける。
「・・・ひっ!!」
睨まれた男は恐怖からか、私の手首にも伝わってくるほどブルブルと震えていた。
そして私も、その眼力に負けて震えているのだけど・・・
他の白皇の男達も、ただの傍観者になっていて誰も魁さんに声を上げる者はいない。
この公園の中の空気がピンと張り詰めていて、誰も動く事が出来ないんだ───
そんな中、一人踵を返して歩いて来る魁さん。
皆の視線は魁さんだけに向いていて・・・
魁さんの視線は、私の手首を掴んだままでいる男のみに向けられていた。
「───手を離せ」
そう言って、男の手首をギリギリと握り締めた。
「ぎゃぁぁぁ────っ!!!!」
メリメリと音がしそうなほどの握力に、堪らず悲鳴を上げて掴んでいた手首を離した男。


