Wonderful DaysⅠ



それが聞こえたのか、先を歩いていた魁さんが振り向くと


「───その手を離せ」


私の手首を掴んでいる男を睨みつける。


「・・・ひっ!!」


睨まれた男は恐怖からか、私の手首にも伝わってくるほどブルブルと震えていた。

そして私も、その眼力に負けて震えているのだけど・・・

他の白皇の男達も、ただの傍観者になっていて誰も魁さんに声を上げる者はいない。

この公園の中の空気がピンと張り詰めていて、誰も動く事が出来ないんだ───

そんな中、一人踵を返して歩いて来る魁さん。

皆の視線は魁さんだけに向いていて・・・


魁さんの視線は、私の手首を掴んだままでいる男のみに向けられていた。


「───手を離せ」


そう言って、男の手首をギリギリと握り締めた。


「ぎゃぁぁぁ────っ!!!!」


メリメリと音がしそうなほどの握力に、堪らず悲鳴を上げて掴んでいた手首を離した男。