蹲る男から再び視線を私に向けると
「怪我は?」
ダークブラウンの双眸で見下ろされる。
「・・・ありません」
何故か、魁さんを直視出来なくて視線を下げた。
何処を見て良いのかわからなくて、足元の石ころをずっと見ていたら
「お前、一人で帰れねぇだろ」
当たり前のように断言する。
魁さんの言葉に顔を引き攣らせる私だけど、帰れるわけが無いので小さく首を縦に振った。
「行くぞ」
そう言って歩き出してしまう魁さん。
───えっ?白皇は!?
「まっ、待てよっ!結城っ!!」
完全に無視されていた白皇の一人が大声で魁さんを呼ぶけれど、男を一瞥するだけで足を止めようともしない。
───い、いいのかな・・・
「てめぇも待てや!!」
魁さんの後をついて行こうとすれば、近くにいた男にまたもや同じ手首を掴まれた。
「───・・っ!」
掴まれた瞬間、手首に激痛が走って思わず声が出る。


