Wonderful DaysⅠ



蹲る男から再び視線を私に向けると


「怪我は?」


ダークブラウンの双眸で見下ろされる。


「・・・ありません」


何故か、魁さんを直視出来なくて視線を下げた。

何処を見て良いのかわからなくて、足元の石ころをずっと見ていたら


「お前、一人で帰れねぇだろ」


当たり前のように断言する。

魁さんの言葉に顔を引き攣らせる私だけど、帰れるわけが無いので小さく首を縦に振った。


「行くぞ」


そう言って歩き出してしまう魁さん。


───えっ?白皇は!?


「まっ、待てよっ!結城っ!!」


完全に無視されていた白皇の一人が大声で魁さんを呼ぶけれど、男を一瞥するだけで足を止めようともしない。


───い、いいのかな・・・


「てめぇも待てや!!」


魁さんの後をついて行こうとすれば、近くにいた男にまたもや同じ手首を掴まれた。


「───・・っ!」


掴まれた瞬間、手首に激痛が走って思わず声が出る。