Wonderful DaysⅠ



「マリア様っ!」


木田さんの声は聞こえたけど、私の足は止まらなかった。

此処を曲がれば、あの集団が見えてくる筈。

逸る気持ちを抑えて角を曲がれば、そこはまるで別世界のような光り輝く世界が広がっていた───


「・・・眩しい」


バイクのエンジンは切られていて静かだったけど、車のライトが眩しくて顔を顰める。


その中心を見ながら、前に進んで行けば


「今日、来れて良かった~♪」


少し前にいる2人の女の子の話し声が聞こえた。


「でも、此処からじゃ、見えないよ」


背伸びしても、見えないらしい・・・

此処からじゃ、遠すぎて話す事も出来ないじゃんか。