───あぁ、私また・・・
私を気遣ってくれるアル兄さんに涙が出そうになる。
いつも全力で私を守ってくれる2人の兄さん達には感謝の気持ちでいっぱい。
「ほら、行くよ?」
綺麗に包んでもらったメガネを受け取り、促されるまま歩き出す。
その後は、アル兄さんが予約していたフレンチのお店で食事を済ませると、ショッピングをしたり遊園地で遊んだり。
ぶらぶらと散歩をしながら歩いていると、普段見る事の無いポニーが観光用の馬車を引いていて。
海から吹き込む冷たい風に身を竦めながらオープンカフェでホットココアを飲んだ。
何だか、ゆっくりと進む時間の流れに心がじんわりと癒される。
そういえば・・・日本に来てからこんな風に出掛けた記憶がない。
迷子になる私は、一人じゃ絶対にこんな所に来れないし。


