『ありがと…』 「おし、じゃあさ、始めてのデートで 悪いんだけど、今回は俺に付き合って! 次のデートは丸一日好きなようにしていいからさ。」 『えっ!』 "次"… 何気なく言われたその言葉は 私にとってとても深く思えた。 「嫌なの?」 『全然!むしろありがと。』 「おう! じゃあ…」 そういって、自然に握られた手は すぐ、裕大さんの後姿を追いかけるように 繋がれた。