時間はすぎ、入学式が始まった。

担任の先生が1人1人名前を呼ぶのがやっと終わり、
今は校長先生や来賓の人がしゃべっている。

「では、次に生徒代表挨拶」「はい」

そう言って、前へ出ていったのは男子生徒。

たしか、生徒代表は成績が1番いい人が前に出るんだ。
そう思うと誰なのかとても気になった。

でも、前に出たのは…




さっきまで一緒にしゃべっていた最低男の松村颯汰だった。

「…え?ありえない」
「凛花。わたしもそれ思う」

横で私の言葉を聞いていた彩香が同感してくれた。