「り、凛花。ちょっといいか?」
「………」

まだ凛花は口をきいてくれない。
はぁ……どうしたらいいんだ?
今日はもう無理だなって思ったその時…

「な、なによ」

たしかに聞こえた。
そう、凛花の声だ。

凛花は下を向いているけど、体はこっちを向いている。
それだけでも俺は嬉しかった。