金髪の2人


パパの死因は殺害だった。
その頃街にうろうついていた通り魔。
まさかパパが被害者になるなんて…

パパが死んで半年の間
私は家からでなくなった。

「隣の家のありさちゃん、
かわいそーよね。
パパっ子だったからねー
パパさんが死んでから
人形みたいになったみたいよー」

「人形みたい?」

「そうそう!
笑わない。しゃべらない。泣かない。
まるで人形だって!」

窓から聞こえる近所のおばさんたちの声

かわいそう…か。

人形…か。

知らないうちにそんな風になってたんだ

パパ…会いたいよ。

「ありさー!
ちょっとおりてきてー!」

ママが私を読んでいた。

私にとってもぅ家族はママしかいない。

ママを大切にしないと…

下に降りると知らない男が1人。

「ありさ、
この人はね、佐々木さんっていうの」

「よろしくね?ありさちゃん」

ハスキーな声。

「よろ…しく、お願いします…」

「それでね?
ママ、佐々木さんと結婚を考えてるのよ…どう思う?」

結婚…?

この人がパパになるの?

嫌だよ…

嫌だよ…パパはパパだけなんだから

嫌だ!って言おうとしたけど…

佐々木さんを見るママの目が
パパを見る目と似ていた…

本当に好きなんだ…

ママを悲しませちゃいけない。

「うん。いいと思うよ。」

「本当?ありがと!
よかったー」

「ありがとう。ありさちゃん
これからはパパってよんでね?」

パパ…パパはいやだ。
パパはパパだけだから

「お義父さん。」

「ははっ。そっか
お義父さんか。」

少し苛立ったようにいったお義父さん。

私は気にせず自分の部屋に戻った。

それから一週間後。

ドンドンドン

部屋のドアが叩かれる。

今日はママがいない日。

だから家にはお義父さんと私だけ。

ドンドンドン

ドアを叩く音はやまない

寝たふりを続けると

ばたんっ!!!!!

ドアが思いっきり開いた。

うそ…。

ドアをみると鍵が壊されていた。

「てめぇ。無視してんじゃねーよ。」

お義父さんは私を殴った。

なんで?

なんで殴るの?

「お前、ムカつくんだょ。」

どうして?

「ふぅ~」

スッキリしたように部屋から出て行った

あまりにも急な出来事にパニック状態になった。

体中にできたアザ。

「痛い…」

それからもママが仕事でいない日は

お義父さんに殴られた。

あげくの果てには処女まで奪われた。

もぅ耐えきれなくなった私は

なにも言わず家を出た。