春瀬くんは私の格好については一切言及せず、言葉を続ける。
「なあ、いま時間ある?アイスでも食わねえ?」
言いながら、店の入り口にあるアイスの冷凍庫の方へと向かう。
春瀬くんのビーチサンダルが、ペタペタと軽い音をたてる。
「あ、コレコレ。半分こしよ。」
春瀬くんが冷凍庫から取り出したのは、真ん中で縦に二つに割れるタイプのアイスだった。
「俺、昔からコレ好きなんだよねー。」
嬉しそうに言いながら、春瀬くんはそれを持ってレジへと向かう。
「あっ、待って。私もお金半分払うよ。」
「いーよいーよ。俺の押し付けだしさ。」
春瀬くんはそう言い、お財布を取り出してさっさと会計を済ませる。
いいのかな、と思いながら、私は外に出る春瀬くんの背を追った。

