オクターブ ~縮まるキョリ~



「投票の結果が出ました!」


十分後、香織はマイク越しにそう声を張り上げた。
みんながわぁっと沸き立つ。


「それでは発表します。今年度の学年歌の歌詞に選ばれたのは……」


香織はそう言って、意味深な笑顔で次の言葉をためる。
どこかからドラムの音が聞こえてきそうな、まるでクイズ番組のような演出にハラハラしてくる。


「……エントリーナンバー……27番の歌です!27番の歌詞を書いた人は名乗り出てください!」


そう言って、香織は右手を高く挙げてホールを見渡す。


27番。


それって。


私は、手元にある歌詞のプリントのページをめくる。


27番。


その数字の続きには、見覚えのある言葉が連なっていた。


27番。


……やはり。


私の歌詞の番号だ。


私の書いた歌詞の番号が、読み上げられた。