「で、結愛<ユナ>は昨日、泉くんとアイス食べにいったの?」
昨日の楽しい楽しい放課後は終わり、今はまた放課後。
それも友達とすごす、放課後。
「行ったよ。翔太もうかっこよすぎる」
「結愛…、幸せそうだねぇ~」
「翔太と一緒にいたいがために同じ高校に入ったんだよ?わざわざ。積極的にいかないと損でっしょー!」
「だね。結愛は…、うん。がり勉だったのに…、泉くんのこと好きだって自覚し始めたせいで勉強しなくなったよね」
「正直、最初は翔太なんかただの幼馴染ってだけの上っ面の関係だったんだけどぉ、中2のころに惚れちゃった~ぁ」
実を言うと、
私は県内一位の高校を受験する予定だった。
当時はがり勉だったし、べつに県内一位の高校いっても後悔はしなかった。
「性格もそのせいかしんないけど……、中2のころとはいっぺん、どっかのいけいけ女子になっちゃって…。勉強も学校でしなくなったようだし」
「私は高校デビューしたのです!もうマジで勉強とか無理っしょ。適当に勉強してればそれなりの成績はとれるし?授業聞いて、復習して、予習すればもう私無敵!」
あのころ、目指していた高校が高校なだけあって、勉強はかなりした。
それの習慣が残っているため、勉強はそうたいした苦にはならない。
もちろん、勉強するなんてださいから表にはださないけど。
勉強するのがださいってのは私の個人的な意見。
やっぱり、周りからは勉強しなくてもテストでいい点とれてる天才って思われときたい。
「ふ~ん、今でも結構勉強してるのね」
「あったり前じゃん。夕<ユウ>みたいに天才じゃないもん」
「私も天才じゃないけど」
「youはそう謙虚するから苦手」
「本人の目の前で苦手とか言っちゃわないのよ。それとyouを英語にしないでくれる?」
「いいじゃん。私の特権」
「じこちゅー」
「人間結局は自己中心的な生き物ですー」
はい、この議論終わり。
「んーっと、今から部活なんでお暇させてもらいまぁッス!」
「ホント、自己中ね」
「いぃの。私の特権!それじゃ!」
ラケットをもって、グラウンドに行った。
制服はすでにジャージに着替え済み。
よし、部活がんばんないと。
