「…確かにそうだと思う。
有名にならないと仕事は入ってこないし、もちろん給料も変わってくる。
それでも私は挑戦したいの。
やれるところまで…はい上がって、もがいて、自分の限界以上まで……。
パパとママにはすごく迷惑かけることになると思う。
私、頑張るから…行かせてください。」
自分の思いが伝わりますように…
今考えてることを全て吐き出した。
これでダメでも、家から通えそうな学校を探し出そう…。
「おそらく今妃奈が考えてる以上に苦しい道かもしれないんだぞ。
それでも同じ事が言えるのか?」
「実際にその世界に入ってみないとわからないことはたくさんあると思う。
パパの言う通り、私が想像してる以上のしんどさがあるかもしれない。
…それでも頑張りたい。」
そう言うとパパは微笑んでくれた。
「なら、頑張ってこい。
そこまでちゃんと覚悟を持ってるのなら俺達は妃奈を応援する。
…だがこれだけは忘れるなよ。
俺達はずっと妃奈の味方だ。
いつでも帰ってこればいい。
帰ってきたら美味いもんでも食って、のんびりして…そしてまた、送り出してやるからな。」
「ありがとう…っ!!」
両親の暖かさに包まれ、幸せを感じた。
パパとママが親でよかった…。
それから3人で夕食をとり、たくさん話もした。
今すぐ離れるわけじゃないのに、少し寂しく感じてきた。