むしろみんな自分の事のように喜んでくれている。
だからこそ余計遊佐に対してまだ想いがある状態で武久君と付き合ってるというのが苦しく感じた。




先生がきたことにより、私達に質問攻めしていた子達が席へ戻った。



「みんな喜んでくれてるな。」



「うん、そうだね。」



「…焦らなくていいから。
俺が無理言ってこんな関係になったんだし。

少しでも俺を意識してくれりゃそれでいい。
すぐに好きになってもらおうとは思ってないから。」



「……ありがと。」





武久君はすごい優しい。
でもその優しさが、今は苦しく感じた。


私は本当に割り切れる日がくるのだろうか。
遊佐とのことは契約だけの関係だったと、遊佐は好きだった人だと思える日が…。





もちろん朝から一緒に手を繋いで登校し、付き合っているということは噂になった。
一部では遊佐と別れてすぐ、ということに批判する人もいた。


…でも批判されてもおかしくないと思っている。
まだ好きなのに他の人と付き合っているのだから…。