とりあえず近くのカラオケへ行き、2時間程歌ってから、今はゲーセンに向かっている。
「やっぱカラオケはストレス発散になるわー。
ね、妃奈!!」
「確かにね。
思いっきり歌えてすっきり!」
「俺もすげぇすっきりしたわ!
よし、ゲーセンで何しよっかなー。」
「あ、そう言えば二人がメインの舞台!!
あれ本当によかったよ!
同じやつを今度大会でするんだよね?
私見に行くから。」
「ありがと。
美希が来てくれるなんて心強いよ。」
「さんきゅー!」
「ってかあんた達いっそのこと付き合っちゃえばいいのにー。」
「………え?」
いきなりのさらっとした発言に思わずスルーしそうになった。
けど聞き逃しはしなかった。
「いきなり何言ってんの!?」
「そうそう。
俺告ったけどちょうど今保留中なんだから余計なこと言うなよー。」
今度は武久君のさらっとした発言に対して美希が固まった。
…言っておけばよかった。
「は?…え?
保留中ってどういうこと?
妃奈に告白したわけ?」
「あぁ。」
「初耳なんですけど!?!?
ってかもう付き合っちゃえばいいのに!!」
振られたから、フリーになったからと言って利用するように武久君とは付き合えない。
その思いは今でも変わりはしない。
こんな状態で付き合ったら武久君の気持ちを踏みにじることになる。
そんなこと…私はしたくない。


