それから実華と真は一言も言葉を交わさなくなった。
と言うより、実華が一方的に避けている。
そんな実華の様子に真は心を痛めていた。
「真君?
ぼーっとしてるけどどうかしたの?」
「え…あ、あぁ…何でもない。」
「そう?
それじゃぁ話の続きするね!!」
真は前まで和佳奈の話を聞いてるのはとても楽しくて充実していた。
はにかむように笑う姿に胸を弾ませていた……が、今では話を聞けていないところが多々ある。
理由はわかっている。
あんなこと言われ、避けられて、気にならないわけが無い。
それに休みの日に行ったデート。
付き合ってないからデートというべきかは定かではないが、その時にも楽しいと思うときは少なかった。
こんなこと言ったら失礼かもしれないけれど…実華といる時の方が楽しいと感じた。
こんな自体になって気づきつつある想いに戸惑いもある。
正直告白される前は近くにいないと寂しいとは思っていた。
幼なじみにとしてじゃなく、一人の女の子として初めて意識始めて…今までとは違う感覚に陥っている。
話したい、そばにいて欲しい
…実華とこのままの関係で終わりたくない。
そう思ったと同時に行動に移した。
「ごめん、俺実華と話行ってくるわ。」
「真君…?」
「本当にごめん!!」
走って実華のところまで向かった。
教室に入ると実華が机にうつぶせになっていた。
無理やり起こし、無言のまま手を引っ張って教室から出た。


