少し強めに体を揺らしながらもう一度声をかけた。
「遊佐、早く起きないとご飯食べる時間なくなるよー?」
「ん…あぁ、もう昼か。」
強めにしたせいかすぐに目を覚ましてくれた。
…眠そうに目をこすってる姿が可愛い。
いつもとのギャップが…。
「…わざわざ起こしに来てくれたんだな。
さんきゅ。」
「ううん。
それよりご飯食べに行こ?」
「腹へった。」
「そうだと思った。
今日はお手製のミートボールだよ。」
ラブラブな感じのあえて教室でする。
それも自然な感じにすることで、周りは私達の関係が未だに良好であるということを認識する。
それにより、むやみに遊佐や私に近づこうとする者はいなくなる。
…周りにはお似合いと言われながら面倒なことに巻き込まれないなんて、なんて幸せなんだろう。
「ちょっとー。
俺が起こしてもぴくりともしなかったのに彼女だとすーぐ起きるとか、もうラブラブすぎて見てられねぇわ。」
「…賢二、お前うるせぇ。」
「はぁ!?
俺本当のこと言っただけだし!!」
「はぁー…飯食いに行くぞ。」
柿峰君の言葉を軽くスルーしつつ私の手を握り、教室からでていつもの場所へ向かった。


