ー不思議な事に、書庫から出た後の武器庫への道は、驚く程に簡単でした。


武器庫の扉の施錠を外し、中に入ると王族が持つに相応しい豪華な武器の数々が並んでいました。


私は武器庫を見回し、以前姫君の剣の師匠に教えて頂いた武器を探します。


姫君の武器は高級ながらも控えめな輝きを持つ、小型の剣。


豪華絢爛な武器の中で不思議な魅力を放つその剣は、一度室内を見渡すだけで見つかりました。


私はその剣を静かに手に取ると、足早に武器庫を後にしました。