カタオモイからはじまる恋


カップケーキとフルーツケーキを綺麗に並べて、リビングを飾り終わった時に

タイミング良くチャイムが鳴る。

ドアを開けると爽翔さんがいた。

「あ〜メイちゃん無事で良かった」

と玄関でハグされた。
ハグの力が強すぎて息できない。

「雪になんもされてない?あいつお菓子作りのとき性格が豹変するから…」

あたしの顔をみて聞く爽翔さんは本当に心配そう…

「なんもされてないよ!優しかったし、苺あーんしてくれたし、天使だったよ?」

お菓子作りのときだけ…

「あーんされたんか?許さねー」

あたしの背後にいる雪に今でも襲い掛かりそうな爽翔。

「大袈裟だよ!ね?雪」

「そうだよ。兄さん大袈裟だよ。ねーメイちゃん!」

メイちゃんって呼ばれた驚きのあまり、後ろを振り向く。