堕ちては這い上がり


堕ちては這い上がる



あと


あと何度苦しみを味わえばいいのだろう



聞こえてきた煩い悲鳴


それが助けを求めていたとしても


ただ耳を塞いで瞼を下ろす



「感傷は、良くない」


「感傷は、良くない」



そう自分に言い聞かせて


全てから背くために



日々


胸を燻って取れない煙は


私という一人の人間を


その場にしゃがませるほどの害は無い


これほども、邪魔なのに


これほども、疎ましいのに



だからと言って


それを振り払うほどの


力は持ち合わせていない



いっそのこと


私を侵してほしい


きっと、楽になれるから