「月島家男児には次元空間を行き来出来る能力がある」

親父は昨日、確かにそういった
俺自身、そんな非日常的なことを信じてもいないし
話せるわけがなかった。

「どうしたんだよ? 浮かない顔して
 由美と喧嘩でもしたのか?」

話しかけてきたのは早川充(はやかわみつる)
俺の親友で、唯一俺が腹を割って話せる奴だ

「由美と喧嘩か、有り得ないな」

充は「確かに」っと言って
席に戻ろうとする。

「充!放課後話がある、つき合え」

充は頷き、そして授業のチャイムが鳴る


放課後
俺は、充に月島家の秘密を話すため
屋上に来ていた。
由美には充と話があるから先帰っておいてくれと伝えて

「よう! 待たせたな」

充が屋上にきた
俺は充に「実は・・・」と話そうとしたとき
異変が起きた。

空間が歪み、引きずり混まれた。
そして、引きずり混まれながら
俺は思った。
これが親父の言っていた‘能力の目覚め’だったのだと・・・