何処か焦りと苛立ちを帯びていた。
その男を見て風麗は思う。
(歳は13か。確か、早産であるのに奇跡的にこうして育った子として有名らしいな。それにしても、大人びて見える。)
一正が若々しいだけに一層思った。
「いいや。あんたは」
「そうやって、いつまで蔑ろにする気だ!」
一正の言葉を鶴代は遮った。
「鶴代。」
怒鳴る男を陸羽は静かに呼んだ。
「主には軍師を任せる。」
「しかし!」
「良いか。軍師というものは国の命運を変えることも出来る。それは、王でなくとも誇れる仕事だ。……これより、主は“細川陸長”。儂の一字を与えよう。」
陸羽は諭すように言う。
その男を見て風麗は思う。
(歳は13か。確か、早産であるのに奇跡的にこうして育った子として有名らしいな。それにしても、大人びて見える。)
一正が若々しいだけに一層思った。
「いいや。あんたは」
「そうやって、いつまで蔑ろにする気だ!」
一正の言葉を鶴代は遮った。
「鶴代。」
怒鳴る男を陸羽は静かに呼んだ。
「主には軍師を任せる。」
「しかし!」
「良いか。軍師というものは国の命運を変えることも出来る。それは、王でなくとも誇れる仕事だ。……これより、主は“細川陸長”。儂の一字を与えよう。」
陸羽は諭すように言う。

