「成田国はこれよりいくつかの村に分ける。そして、成田城には細川の大名を置く。あんたはその家臣。」
「あれはおれの城だ!」
「だが、あんたの国は滅んだ。これが、敗戦国の末や。本来ならば処刑するのが普通やで?」
“死にたくはないだろ?”と脅すように見据えた。
「死など怖くは……!!」
そこまで反論して、辻丸は息を飲んだ。
一正が即座に立ち上がり、懐から銃を出してその先を突きつけたからだ。
「選べ。従うか、死ぬかを。」
その視線は冷酷だ。
「死など恐れぬ。誇りを捨てるくらいならば、望んだ国を捨てるくらいならば、死んだほうがマシじゃ。……だが、死んでは国の末が見守れぬ。それは、何より無念じゃ。あんたが目指す国が考えが違えど、結果的に国民が笑えるのであればおれは協力しよう。」
辻丸は誇りを捨てきれない様子で悔しそうな表情をする。
「解った。成田城の家臣として従う。」
「なら、よかった。」
一正はへにゃっと笑う。
「あれはおれの城だ!」
「だが、あんたの国は滅んだ。これが、敗戦国の末や。本来ならば処刑するのが普通やで?」
“死にたくはないだろ?”と脅すように見据えた。
「死など怖くは……!!」
そこまで反論して、辻丸は息を飲んだ。
一正が即座に立ち上がり、懐から銃を出してその先を突きつけたからだ。
「選べ。従うか、死ぬかを。」
その視線は冷酷だ。
「死など恐れぬ。誇りを捨てるくらいならば、望んだ国を捨てるくらいならば、死んだほうがマシじゃ。……だが、死んでは国の末が見守れぬ。それは、何より無念じゃ。あんたが目指す国が考えが違えど、結果的に国民が笑えるのであればおれは協力しよう。」
辻丸は誇りを捨てきれない様子で悔しそうな表情をする。
「解った。成田城の家臣として従う。」
「なら、よかった。」
一正はへにゃっと笑う。

