散華の麗人

そして信用していないような表情の後に、一正を見た。
「あんたは家族やと、国の者達を言うたな。わしは、そうは思えん。他人は他人や。」
一正は冷静な口調で諭すように言う。
「けどな。他人やからというて見放すつもりはない。国は民によって成り立っとる。」
「だから、守るのか。」
「せやで。」
納得したような辻丸に一正は笑う。
「国を作るのは民や。礎が兵士だと、最近気付かされたがな。」
先日、茶々に言われたことを思い出して言う。
「そのようなこと、おれはとうの昔に心得ておるわ。」
辻丸は嘲笑う。