そして、考えた。
「先ずは、戦になったとしても、他国が介入してこない為に手を回すことだ。国への反乱ではなく、家臣同士の争いとする。」
「関ヶ原……遠い国の物語で読んだことがあります。」
「あぁ、そんな話もあったな。」
茶々に雅之は言う。
「国王に対する不満を背負う者が必要だ。」
「その立ち位置に来ることができる存在……」
茶々の脳裏に与吉郎がよぎる。
「与吉郎殿は恐らく陸羽派でしょうね。」
風麗が同じ事を思っていたのか、そう言うと、雅之が怪訝そうにした。
「不満でも言っていたのか?」
「いえ。しかし、そんな感じでした。」
一正は唸る。
「……他に」
「居る。」
雅之は一正を睨む。