散華の麗人

そして、ゆっくり息をした。
「あんたがもし……自由を望むなら、それでええ。」
「貴様、自分が言っておいて」
「これ以上、後悔して欲しくないんや。」
「……な、」
雅之は目を見開く。
「知った口を利くな!貴様に何が解る!!後悔など、するものか。これが俺の生きるべき道だ。生まれながらに決められた、与えられた役目だ。」
「あんたは、わしと似ている。」
一正が真っ直ぐ見る。