――遡ること、少し前。
成田との戦の渦中でも茶屋はなんとか残っていたようだ。
しかし、物取りが入ったようで、中は何もない。
『……また、一から始めですね。』
茶を煎じる道具は奇跡的に残っていたようで、それを持って茶々は言う。
(生きる必要も、ないけれど。私にはこれしか出来ない。)
どこか、諦めているようでもあった。
『あんた、わしのとこで働かないか?』
『え?』
茶々は一正を見た。
『今回の戦でかなり活躍しておる。小姓として傍に置いても誰も文句はないやろ。』
“な?”と風麗に同意を求めると、風麗は頷いた。
『しかし……』
『つべこべ言わずに来い。わしが嫌いなんやったら話は別やけどな?』
『とんでもない!!』
『じゃあ、決まりや。』
一正は朗らかに笑った。
成田との戦の渦中でも茶屋はなんとか残っていたようだ。
しかし、物取りが入ったようで、中は何もない。
『……また、一から始めですね。』
茶を煎じる道具は奇跡的に残っていたようで、それを持って茶々は言う。
(生きる必要も、ないけれど。私にはこれしか出来ない。)
どこか、諦めているようでもあった。
『あんた、わしのとこで働かないか?』
『え?』
茶々は一正を見た。
『今回の戦でかなり活躍しておる。小姓として傍に置いても誰も文句はないやろ。』
“な?”と風麗に同意を求めると、風麗は頷いた。
『しかし……』
『つべこべ言わずに来い。わしが嫌いなんやったら話は別やけどな?』
『とんでもない!!』
『じゃあ、決まりや。』
一正は朗らかに笑った。

