暫くして、斥候が来た。 「申し上げま」 それを遮るように、馬の足音がした。 「陛下!」 そして、垂れ幕をばさりと捲くり、敦賀と笹川が入ってきた。 笹川は千代を抱えている。 「千代!!」 一正は千代に駆け寄った。