皆が笑える世にしたい。
それは成田国王も抱いている感情だ。
だからこそ、生まれてこのかた疑心を抱いたことなどなかった。

傭兵には心などいらぬ。
そう、知っていた。
そういう教育を受けてきた。
だから、感情を知らずに育った。

成田と細川を行き来することが希にあったが、会うたびに、乳兄弟とは似て非なるとよく言われたものだ。