――成田国

国王王室に帰還した雅之は覚悟を決めていた。
傭兵にとって、命令に背くことは死を意味する。

(それでも……)

「俺は、貴様の紡ぐ世に興味がある。」

雅之は不敵に笑んだ。

死んでもいい。
元より、この命に執着などしていなかったのだから。