――竜華国
それは、傭兵稼業を始めたばかりの頃だった。
自分と同じことが起こった。
目の前で。
だけれど、自分は為す術がなかった。
その子の母は処刑され、何もできなかった自分の償いの為に少女を引き取った。
その子は屈託なく笑う、不思議な子だった。
そして、不思議な力があった。
触った影を操ることだ。
剣に、動物に、物に……何でも出来た。
少女は風麗のように傭兵稼業を始めた。
それを細川に買われ、乱戦に利用された。
しかし、難破船で主を助けた代わりに行方知れずになっている。
それは、傭兵稼業を始めたばかりの頃だった。
自分と同じことが起こった。
目の前で。
だけれど、自分は為す術がなかった。
その子の母は処刑され、何もできなかった自分の償いの為に少女を引き取った。
その子は屈託なく笑う、不思議な子だった。
そして、不思議な力があった。
触った影を操ることだ。
剣に、動物に、物に……何でも出来た。
少女は風麗のように傭兵稼業を始めた。
それを細川に買われ、乱戦に利用された。
しかし、難破船で主を助けた代わりに行方知れずになっている。

