見慣れた英語教師、平湯(ヒラユ)先生が入ってくる。 「前川さん…ちょっと…」 あたしは「ハァ…」と溜め息を吐くと同時に席を立つ。 国語教師の森(モリ)先生が心配そうな顔をして言う。 「なんかしたんか?」 その言葉であの事が脳裏によぎる。