「……俺は、亡霊王にならなくちゃならないのか……? 絶対に? 他の奴じゃ駄目なのか? お前は、そのクロリスって奴の息子だから、俺を導きたいのか?」
ウェインはその美しい相貌で睨みつけた。ヨミはふふんと面白そうに、
「お前、その顔怖いって……。間違えんな」
すっと、一瞬でヨミはウェインの目の前に立っていた。
「あの方の息子だからってな、相応しくない器しか持ってないような奴に、俺は王座なんか渡したくない。現にあの方には幻界に四人も子供がな、その中の誰かをお前の代わりに王にしたいなんて思わない。だがな、お前に王になられちゃ困る奴はいるんだ。っつーか、毎回新たな王の器を持つ奴が現れるとこんな感じなんだが……狙われるわけよ。それを守るのも導者の勤めだな。うん、素晴らしい説明だ」
「…………」
自分の言葉に満足するヨミを、ウェインは脱力しながら見ていた。この亡霊の話が本当だとするなら、自分は得体の知れない亡霊軍団に襲われる、哀れな次期王様ってわけだ。
〝……この展開は、どう受け止めればいいんだろうか……?〟
「……はぁ……」
ため息しか、出そうにはなかった。
「むぅ……」
ファムがとんとんと、右足をウェインの脚の上で叩いた。それをウェインは白々しい眼で見て、
「……お前なぁ、諦めて頑張れって、それはお前が当事者じゃないから言えるんだぞ?俺の身にもなってみろ……って、おい、ヨミ」
はっと、ウェインがヨミを見た。いつの間にかヨミは先ほどまでいた切り株の上に座って、足を組んでいる。
ウェインはその美しい相貌で睨みつけた。ヨミはふふんと面白そうに、
「お前、その顔怖いって……。間違えんな」
すっと、一瞬でヨミはウェインの目の前に立っていた。
「あの方の息子だからってな、相応しくない器しか持ってないような奴に、俺は王座なんか渡したくない。現にあの方には幻界に四人も子供がな、その中の誰かをお前の代わりに王にしたいなんて思わない。だがな、お前に王になられちゃ困る奴はいるんだ。っつーか、毎回新たな王の器を持つ奴が現れるとこんな感じなんだが……狙われるわけよ。それを守るのも導者の勤めだな。うん、素晴らしい説明だ」
「…………」
自分の言葉に満足するヨミを、ウェインは脱力しながら見ていた。この亡霊の話が本当だとするなら、自分は得体の知れない亡霊軍団に襲われる、哀れな次期王様ってわけだ。
〝……この展開は、どう受け止めればいいんだろうか……?〟
「……はぁ……」
ため息しか、出そうにはなかった。
「むぅ……」
ファムがとんとんと、右足をウェインの脚の上で叩いた。それをウェインは白々しい眼で見て、
「……お前なぁ、諦めて頑張れって、それはお前が当事者じゃないから言えるんだぞ?俺の身にもなってみろ……って、おい、ヨミ」
はっと、ウェインがヨミを見た。いつの間にかヨミは先ほどまでいた切り株の上に座って、足を組んでいる。

