「それは、どういうことなんでしょう?」
「……もう一度会える保証なんか、なかったんだ……。それだから俺達は楽しかった日々の思い出を心に秘めて、自分が耐えられるときにその思い出を懐かしんで、そうやって抑えてきた。なのに……息子の顔を見る度に、無理矢理にでも思い出してしまう。もしそれが、自分でも耐えられないときだったらどうする?それを、もう会えないんだと言い聞かせてやりこめるのは……身を引き裂かれる思いがするんだ。その都度に、心の中の『その人』とお別れしなくてはならない」
アルモは、だがそれでも、彼女は息子をウィンレオだと思って支えにして生きてきたかもしれないじゃないか、そう思った。が、それは言葉にする前に王の哀切の気配に遮られた。ウィンレオはそっとラムを呼んで自分の膝に乗せ、
「私には、この子がいるじゃないか……」
ラムははっとして父親を見た。そうやって哀しげに笑う父親はそうか、母親のことを思い出すのだ。アルモもコロテスも気づいた。
そう二人の愛は、その子供達を見て、幸せだった思い出を思い出して、心を温められるほどではない。相手のことを思い浮かべるたび、強く相手への愛が溢れ出て、絶えることがないのだ……。
あまりにも、相手への愛が深すぎて、深すぎる想いが刃となって、彼らを傷つけているのだ。
だがそれでも笑っている。いや、笑っていなくてはならない。毅然と振る舞わなければならなかった。
思い出して泣くことは哀しすぎたのだ。決死の思いで別れた。
二人の過去を涙で汚してしまう気がしたのだ。会いたくて……たまらなかった。行ってこの手で支えてやりたかった。
「……もう一度会える保証なんか、なかったんだ……。それだから俺達は楽しかった日々の思い出を心に秘めて、自分が耐えられるときにその思い出を懐かしんで、そうやって抑えてきた。なのに……息子の顔を見る度に、無理矢理にでも思い出してしまう。もしそれが、自分でも耐えられないときだったらどうする?それを、もう会えないんだと言い聞かせてやりこめるのは……身を引き裂かれる思いがするんだ。その都度に、心の中の『その人』とお別れしなくてはならない」
アルモは、だがそれでも、彼女は息子をウィンレオだと思って支えにして生きてきたかもしれないじゃないか、そう思った。が、それは言葉にする前に王の哀切の気配に遮られた。ウィンレオはそっとラムを呼んで自分の膝に乗せ、
「私には、この子がいるじゃないか……」
ラムははっとして父親を見た。そうやって哀しげに笑う父親はそうか、母親のことを思い出すのだ。アルモもコロテスも気づいた。
そう二人の愛は、その子供達を見て、幸せだった思い出を思い出して、心を温められるほどではない。相手のことを思い浮かべるたび、強く相手への愛が溢れ出て、絶えることがないのだ……。
あまりにも、相手への愛が深すぎて、深すぎる想いが刃となって、彼らを傷つけているのだ。
だがそれでも笑っている。いや、笑っていなくてはならない。毅然と振る舞わなければならなかった。
思い出して泣くことは哀しすぎたのだ。決死の思いで別れた。
二人の過去を涙で汚してしまう気がしたのだ。会いたくて……たまらなかった。行ってこの手で支えてやりたかった。

